本年の蜂蜜の販売並びにミツバチ育成状況について

 大変お待たせしました。瀧養蜂場 共同経営者 瀧悠一です。
 某検索サイト様から「おしかり」を受けまして、ウェブサイトの接続をHTTPS化(SSL対応)させました。

 さて、7月の投稿で、今年は蜂蜜が採れないと嘆いておりましたが、悪夢が現実のものとなりました。
 本年の採取量はゼロ、確定しました。まさに悪夢です。

 天気と状況について説明します。
 春先から雨と晴れが延々と繰り返されて収穫できず、入梅後も延々と雨が降り続き(代表と「こんなに雨が続いたら、昔なら疫病のひとつやふたつ、発生しかねないだろう」などと言う程に)、そして梅雨明け……と思ったら、酷暑で花が咲かないという事態に。9月から10月に淡い期待をしていたのですが、打ち砕かれる結果となりました。

※注:はちみつの収穫にはちょっとしたルールがあり、瀧養蜂場的では目安として、
 (晴天-(雨天×1.5)>3) で真(true)にならなければ採取しない、というものがあります。
 たとえ晴天が2日あっても、3日目に雨となった場合、4日目が晴天でも採取しない(できない)としています。はちみつはミツバチの食糧で、余剰分を分けて頂いているので、無理な採取はしない(採取すると天候によってはミツバチが餓死してしまう)というものです。採取する場合、絶対に全量を抜き取ったりはしないのですが、それでも万一の天候不順に備えています。

 前回の投稿で3つのパターンを想定していたのですが、いずれもややハズレのパターンになってしまったようです。例えば7月の天気はGooさんが提供してくれていますが、この地域はほぼ雨続き。8月に移動すると、こちらも気温は高いものの晴れたり雨になったりと、もう滅茶苦茶です。9月に入ると雨も少ないのですが、高温の状況が続いています。

 あまりの天気の滅茶苦茶具合で、咲く花もおかしくなってしまっています。例えば、今月に入って紫陽花(アジサイ)の開花を確認しています。また、今年はネムノキの開花を確認していません。育成していたナタネは雨続きで種の収穫も出来ず、花粉源・蜜源の足しにと畑で野菜を育ててみましたが、キュウリとトマトは根腐れを起こして枯れ、オクラは片っ端からすべて鹿に食べられてしまいました。


 そのような状況で、今年は蜂蜜の収穫を断念しました。というよりも、はちみつが巣に溜まりませんでした。給餌を開始しましたので、翌年春まで何も出来ません。ミツバチも数が増えず、苦境に立たされています。

はちみつ保温庫
はちみつ保温庫の製造……というか製作風景。2017年11月撮影

 そこで、窮余の一策ではありますが、ちょっと前にDIYで作ったはちみつ保温庫(写真一番奥)を改良し、温調機のプログラムを変えて、はちみつ融解装置に仕立てました。これで、過去に採取した蜂蜜をゆっくり溶かそう、という考えです。べらぼうに電気代が掛かるという問題以外は、思ったよりもうまく稼動しています。
 昨年までの余剰品(厳密には業者卸し用に保管しておいたロット、しかし使わなくなってしまったもの)で結晶化してしまった蜂蜜を溶かして、まもなく一般向けに供給する予定です。

 この(間に合わせ的な手法による製造)ですが、問題点があります。そのため、通常価格より3割前後(目安・販売店舗様による)価格を下げて提供いたします。以下の点をご了承の上、お買い求め頂ければと思います。

  • 採取から時間経過しているため、賞味期限を短く設定いたします。
  • 採取後、結晶化したものを融解させているため、風味が劣ります。
  • 溶かした影響かは不明ですが、茶色味がやや強いです。
  • 性質上、どうしても結晶化しやすい状態になります。
  • 上記の点から、一部店舗様のみでの販売となります。
  • 在庫終了次第、販売終了となります。
  • 販売予定サイズは、300g・600g・1100gの3種のみです。

 結晶化した蜂蜜の加熱に関する問題は過去に取り上げました(このページはやたらとよく閲覧されているページです……)該当ページでは45度を上限と書いていますが、今回融解させた蜂蜜は、それよりもっと低い温度で時間をかけて、ゆっくり溶かしています。
 瀧養蜂場では通常このように溶かした蜂蜜は販売しないのですが、たくさんの方から販売してほしいとのリクエストを頂いているため、来年採れるまでの「つなぎ」としての応急的な対応とします。

 販売開始タイミングと販売店舗は、当方と販売店様との折衝が出来次第、投稿でお知らせします。

 以上、長くなりましたが宜しくお願い致します。

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